杉谷昭子先生との想い出
先月、杉谷昭子先生がご逝去されました。
私は何十年も指導を受けていた訳ではありませんが、とても可愛がって頂き訃報を知った時は涙が止まりませんでした。
最後にお話したのは昨年春の電話でした。
「体調が悪くてリサイタルをキャンセルすることになったの。」
とても残念そうでした。
そのリサイタルの後に行われる門下生コンサートでは先生とシューベルトの幻想曲を連弾で演奏する予定でした。先生はお揃いの衣装も用意してくださり
「これをね、着ようと思って・・・」
ヒキツル私の顔をみて
「あら、あまり好きなじゃない?」
って仰ってましたっけ。そう。実は私の好みじゃなかったのです(笑)
あーー。でも今思うと、着たかったです。あれを着て浜離宮朝日ホールで先生と連弾をご一緒したかった。
先生もドイツに30年以上と長かったけれど私もロンドンから戻ったばかりで、かなり生意気な口をたたきました。時々、凄く怒られたけど、いつも優しかった。
連弾のレッスンを受けた時に
「相性いいね~」って仰ってくださって。
今ではあの言葉が私の宝物です。
先生。本当に有難うございました。先生から何度も何度も教え頂いた音の響き、ハーフタッチ、大切にしていきます。
ずっとお身体が辛かったことと思います。
どうぞ安らかに、そしてあちらの世界でも美しい音色を奏でてくださいね。
ロビナッコ こと 仲野綾希子
(先生は私のことをロビナッコちゃんと呼んでました。)
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